今年の夏、友人のお父様が用事で我が家に来られました。

そのオッチャンが、

「みまちゃんワシあの有名な人、江里さん江里さんってよ~聞くけど、
作品見たことないんや~」言うので、

ゴソゴソ、何年前の佐代子さんの図録でしょうか、

ゴソゴソゴソゴソ、

あったあったとお見せしました。

オッチャンが帰ってから
ペラペラ~とめくって見て片付けるつもりが、

目が留まります。

ページが動きません。

凝視してみる。

ウーーーーン、

今更、偉い今更ですが、

やっぱり江里さん凄い!!!!

どんだけ今更やねん!

分かっていましたよ。個展や展覧会も幾度も観せて頂いておりました。

しかし

やっぱり、

凄い。

幾何学文様のデザインとその截金の技術、小さい作品から大きな作品まで、
ハーーー!。

今も私の作品含め、截金の作品を目にすることはありますが、
やはり佐代子さんの作品は格段違いますな。(偉そうでスイマセン・・・)

しかし私も少しづつ歳を重ねて、その見た目の凄さ以外に感心させられるのは、
江里さんがきっとお一人でこれらの作品をなさってたとは思わないのです。
そうするとお弟子様達がなさってたと予想するのですが、
あそこまで完璧に截金の技術を教え込むことの忍耐力です。
私なんぞ作品創るだけで精一杯で、どなたかに教えるところまで全く辿りつきません。

人に教える。

これは子育てとも同じで、自分のことだけを頑張ることよりも、もっともっと大変なことだと
思うのです。
また無知な私は今年に入って江里さんがお育てになられたお弟子様達が偉く活躍されてることを
知ります。またその私が知ったどの方も元来の截金の世界から大きく羽ばたいておられます。
截金の研究に、技術、表現。どのお弟子様達も江里さんが亡くなれれてからもそれはそれは熱心に
截金の道に励まれているようです。 噂で聞いたので本当かは分からないのですが、お弟子様が
7人はいはったと聞きました。
へーーー!!!7人もお育てになられてはったんや!

私は截金を初めてから幾何学文様には興味が無く、松久宗琳佛所のマヤ先生のなさってる
お教室で截金を一年ほど習い、今に至ります。始めた当初は江里さんのことも知らず、
その後江里さんを知り、個展などに行かせていただいて、自分も截金をしてるとご挨拶させて
頂いたこともありました。しかし挨拶は0.5秒ほどの、”截金をしてる安川幸聖理と申します”、
それだけで、その後会話もなく終わりました。
若く未熟者だった私は、なんか冷たいな、という印象だったのですが、今になって思うと
お弟子になられた方々も絶対簡単に江里さんのところに入られたとは思えません。
厳しい難関を通って江里さんの元でお勉強されたそれらの方々の今のご活躍、研究熱心さを
耳にしますと、”なんか冷たいな”などと江里さんのことを思った自分の未熟さと、
亡くなられた後にこれだけ立派に截金のお弟子様が育ってることに驚くのです。
江里さんの功績は作品だけではなかったことに、本当に今更今更ど偉い遅いですが、
感心するのです。

人に教えること。
私が截金を学びました松久宗琳佛所も同じです。
こちらはどなたでも截金にご興味のある方は截金教室に通えます。
どうも最近截金で注目されるのは仏像に施さないものが脚光を浴びがちですが、
截金の基本はやはり仏様に施すものだと思います。ここを失くしては截金が存在する
意味がないように思います。仏の世界で熱心になさってる私達世代の方々もきっと多く
おられると思うのです。
要するに、衰退しかけてた截金という分野がまた私達世代に入って
どうも地味に盛り上がって来ているように思います。

江里さんがお育てになったお弟子様達が截金の新たな表現や研究に向けて、
また仏の道で截金を施しその道を追求されてる方々、
これからの截金という世界が私達の世代から新しく、大きく羽ばたいていっているように感じます。
私達は截金をしている身ですが、截金を知って観に来て下さる方々にとっては
今後の私達の行く末や截金という分野がどんどん面白くなってきているのではないかと思います。

平成19年、10月3日私が長女を産んだ日の最初に携帯に入ったメールが
江里さんがお亡くなりになられた訃報メールでした。
娘の誕生日が来る度に佐代子さんのことを思い出します。

自分の作品を極めることよりも、その生き様がものをいう、
今年の娘の誕生日にはそう思わされた年でした。

また佐代子さんの娘さまが四人のお子様をお育てになりながら截金をなさってると聞き、
私の中ではそれだけで人間国宝だ!。

話したことも、会ったこともございませんが、
スーパーウーマンママ!
遠くより応援致しております。

s-IMG_5378

截金をしている30代の私達がもしこれをお読みになられていましたら、

s-IMG_5398

みんなこの道を精一杯頑張ろうね!と勝手に思っております。

ウルサイな、と思われても、

s-IMG_5381

し~らない。