良いものを創るには、良いものを見なさい。
 外食の際は3回我慢してでも、良いものを食べなさい。
 截金を始めた時からそう言われ続け早30代。
 表現力と向き合うときこの言葉を思い出します。

 日々の生活の全てが作品に出る、と。

 とはいえ、主人の母国韓国。
 いたって一般庶民の主人ご家族。
 ハルモニ(意味 おばあちゃん 私の義母)
 は全くアートに興味ありません。
 京都に来ても、お寺もういい、また入場料いるの?
 いらんいらん、みんで良い。
 
 レストラン?いらんいらん、勿体無い、家からコチュジャンとお惣菜
 持ってきた。家で食べたらよい。

 親をとても大切にするお国ですから、主人が全てお支払いしますのに、
 息子に払ってもらうのは悪いと思うのか、本当に贅沢をなさりません。
 勿論自分でもなさりません。

 なんもいらん。歩くだけで良い。
 
 そんな人です。

 アートにもちっとも興味ないけれど、とっても人間的。
 
 いえ、原始的。。。

  外国人と結婚した醍醐味は、その国に行って、
 本当の生活に触れることが出来ること。

 そんなハルモニのお料理はまさにオカンの台所。
 早い、そして美味しい。

 これは朝ごはんの風景です。
 辛いものが出ない日はありません。
 辛いものと辛くないものの按配がとっても絶妙で
 朝から食が進みます。

 奥の魚がぐちゃぐちゃっと盛られているものは、
 多分ヒラメだと思います。それを蒸したもの。
 と、手前は普通にグリルで焼いたお魚。
 と蒸した竹の子。ハルモニの手作りお辛い
 タレを付けていただきます。
 右側の黒いのはお豆さん。砂糖とお醤油で
 炒ったものだそうです。が、韓国はお醤油は
 なんと手作りなのです。お醤油のお味が日本と
 違うので、日本にはないお味で美味。
 左側のするめの赤いのはいつも出てきます。
 日本にもよく送ってくれます。多分こちらは、
 コチュと水あめとかで簡単に出来ると思っております。
 チラッと見えてる緑の大根の葉?のようなもの。
 どうやって作るのかと聞いたら、これまた水キムチなるもので、
 偉く大層なレシピで途中で聞くの止めました。
 

 このように、ばばば~と出てきて、
 分からないハングルが飛び交い、
 ミマリ食べろ!食べろ!とはたかれ、
 はい、言われんでもよう頂いております、
 と言い返すことも出来ず、モリモリ黙って食べております。

 異国文化。

 楽しいでございますよ。

 続く