子育てに入り個展も頻繁に行えなくなってきた今、古材を頂く機会もどっと減りました。
個展をしてますと新しい出会いがあるんです。
しかし個展をしない時期というのは、地味な生活です。。。
細々細々と一人小さな部屋で制作の毎日。
一日家族以外誰にも会わない日もあります。

どよよ~ん。

そんな生活の中、皆様に忘れ去れているかと思いきや、時折
ぽつぽつと送られてきます。

今回も、あるご夫妻から古材が送られてきました。

出会いは、もう何年前でしょうか。。。7、8年????
大阪の梅田阪急で個展をした時の通りすがりのご夫妻様です。
古材を頂くのはこれで三度目。
前回頂いたのも何年も前のことです。
頂くだけ頂いて、音沙汰なしにたまの個展の時に案内だけさせて頂く、
なかなかの失礼ではありますのに、今も覚えていて下さって、地味な
生活の私に、パッと花開く瞬間です。

お礼のメールをいたしまして、結婚して、子育てに追われながら
なんとか制作を続けてるとお伝えしますと、
私が結婚して子供がいることを喜んで下さり、
「安心致しました。」と。

子育てに入りましてから、意欲的に作家活動が出来てないので、
「安心しました。」なんて嬉しいお言葉。
続きを読んでみますと、「安川さんに出会ったのは梅田阪急で、
あなたが着物姿で会場でソフトクリームを食べている姿が忘れられません。」

ちょっと待ってくださいな。

会場でソフトクリームってなんですの?!それ私ではないと言いたいところ
ですが、そんな印象的な光景をまさか間違う分けはないでしょう。

信じたくはないですけれど、きっとそれは私。

私は個展期間中、自分の居ない間に作品がお嫁に行くことをとても嫌っております。
お求めして下さった方とは絶対にお話しさせて頂きたい。
展が終わった後のラブレターや新たに個展をする時の御案内に、その方を思って一筆させて頂くのは、全く会ったことがない人に書くのとでは全然違うからです。
お求めされなくても、ご興味を持って頂いた方とはお話したい。
会場で偉くよう話す作家です。
ですので、お手洗いの際は小走りで、お腹が空いた時も小さなお握りを
パクパクと食べて急いで済ますのですが、
長い時間会場にいますので、やっぱり小腹が空くのです。
それでデパートの社員の方々にバレないように、手に小さいお菓子を握りしめて、
会場内でパクリと食べる。

時々見つかって、「安川さん!!!」と叱られる。

そんなことをこんな歳になってもやっている。

だけど、ソフトクリーム、それは駄目でしょう。

「安心しました」と言って頂いたのは、
あんな娘も結婚できて親になれたということでしょうか。

えへへ。。。

ソフトクームをデパートの会場で食べることはもうないと思いますが、
きっとこれからも、隠れてお菓子は食べるのです。
結構なスリルです・・・

そんな私も母。

子供にもバレないように。

ps どうかこれをデパートの担当者様が読まれませんよう願います。。。