日本がこのような事態になる前から、私がもし貧しい国に行った時、
明日の食べるものさえ分からない子供を目の前にして、
「ミマリは日本で何をしているの?」と、もし聞かれたら、
私はアーティストだ、とよう言えへん、そう思っております。
もしそう応えたとしたら、「何を創っているの?」と聞かれます。
箱とか、部屋に飾るもの、と応えるしかありません。
明日の食べるものさえどうなるか分からない子供にとって、
ふ~ん、てなもんです。
関西人から言わせたら、何のオチも笑いもありゃしません。

まだまだ無名作家であり、自分がずっと続けている截金が
何の意味をなしているのか、自問自答する日々です。

もし歌が上手に歌えたら、もし音楽が弾けたなら、どれだけ
子供に笑顔を与えてあげれるだろう。
音楽とは本当に素晴らしい力だと思います。

それでタップダンスを習い始めたことがありました。
もしそういう国や人に出会った時、何もない中で、板や、
堅い場所があればステップを踏んで子供と踊ってあげれたら、
そこに笑顔が生まれるかもしれない。
別にわざわざアーティストなんて言わなくても、
一緒にステップを踏むだけで、そこに私がいる意味を
なすかもしれない。そう思って約二年ほど習いましたが、
妊娠、出産、そしてまた今は二児の母。
もはや習うのが遅すぎて、今やもう一度習い直すことができるか
時間に余裕のない毎日です。

そして日本がこのような事態。
こんなことになっても私はこれからも個展をさせて頂くのです。
今さら創ることを止めるなんて無責任だからです。
全てを失ってしまった方々、
未来の見えない方々がいる一方で、
私は小奇麗にちょっとばかり御洒落して、
まあまあええお値段の作品をズラリ並べるのです。

私は何をしているのでしょう。
正直いらんやん。

何が一番大切で、何が一番必要か、沢山の事を学んだこの日本で
私はこれからも贅沢なものを創り続けていくのです。
そんな私をどうかお許し願いたい。

いつか創る意味が分かる時がある事を信じて。

写真は次作のモチーフです。