旦那さまと出会っていたかいないかの頃、友人の友人が家具を創っていると
聞きました。
それから何年も経ち、独立なさったとお店に伺ったのももう3、4年ほど
前になるように思います。
たった三年のご修行であとは殆ど独学で家具をお創りになられてると聞き大変驚きました。
洗練されたデザインと、ご本人はまだまだだと言っておられましたが、
それらの家具は素人には分からない大変立派で計算されたデザイン性のある家具に、
自分にはない”センス”のある方だな、と気になりつつも自分の作品への
木に対しての研究心に欠け腰が重く、
その出会いのまま動かぬ時を過ごしておりました。

しかしお偉いさんらはよ~見てはります。
今年二月の個展の際に、截金の技術や表現力は褒めて頂いたのですが、
何人もの方々に”木箱をもっと追求しなさい、木の勉強をしなさい”と
言われ倒したのです。
木は大好きですが研究心に異常に欠けるところがあり、
何の木か分かりませんと平気で言って来ましたが
36才にもなり、截金を続けている身分としましては次のステージに嫌でも上がらないと
私の作品も更なる成長を遂げれないと思うようになりました。
そして重い重い腰を漸く上げ工房にお訪ねさせていただいた真夏の滋賀県。
育児に追われるかぁちゃんは重い腰を、と思っていましたが緑と自然を抜けて行く道中は
ええ息抜きになりました。

お偉いさんが言わはるのです。
”四角い箱なら絵が描けたら誰でも描ける。
あんたの箱を創らなあかん”、と。

私の箱。

安川幸聖理の箱。

そこに直ぐ辿り着けるかは分かりません。
きっとまた何年もかかると思います。
しかし言われたことをシッカリ受け止めチャレンジして行こうと思います。

思い腰を、と思っておりましたが動かなあきませんね。
緑に囲まれた自然の中の大きな工房。
ふか~く深呼吸で育児に追われるかぁちゃんも
子供を連れてのお訪ねでしたがええ気分転換ができました。

お箱どうなりますやろか。楽しみです。

毎日あつうございます。
みなさまお身体ご自愛ください。